2018-12-19 ■ やさしい線をなぞっても、 やさしい線にはならなくて 佇んでいる景色が無の音を立てて 静かな変形、忙しく形を変える それは地獄だったかもしれない 指を遮った影がなんなのか、 そこから目を逸らして、いる 無味無臭、無色透明 溶けていく 言葉の濁流に襲われて 音の洪水に晒されて 街の喧騒に詰められて・・ でもあの街には、たしかにきみがいる 滑らかな衝動をかき消して 空を隠す暗闇に、明けそうな夜に 光る、電光掲示板 眩んだ視界を統べるべき残像 祈る プシューケーに映った夢