友達・未来

終わりがきてしまうことを信じて疑わない、だから、終わりがきても大丈夫なように、終わりを想定した言葉を映像を残した  自分がいつ終わりを見ても、感じても、大丈夫になれるように予行練習している  つまり自分は終わりしか見ていない、正確にいうと、終わりがくることしか信じていない、ほかは全部あやふやなのでね、けれど、もし終わりが来たとして、大丈夫になる気はしない、多分、予行練習なんてなんの役にも立たない、予行練習は今の自分を大丈夫にするための愚行でしかない  人は人を殺す、それに気づいていない人たちは、とても幸せそうにしている、いや、殺していないのかもね、わからないけど、みんな誰かを殺して生きている、気づいてないから幸せそうにしている、人の幸せを千切っても、幸せになりたい、なんてことを簡単に言う、snsで同級生たちが幸せを披露している、あの子たちも人の幸せを殺したのかな、ほんの少しの希望を凝視した、   ぱひゅん と、間抜けで、だらしない風を起こして、消滅 まばたきをする感覚を 失った  外では鳥が鳴いていて、猫が走って逃げていく、部屋の中は映像みたいだった、箱に詰められているみたいだった、シルバニアファミリーのウサギの子どもになった、命が削れていく気がしない、進まない、どうしたらここから抜け出せるのだろうか、暗いところばかり見据えようとして目を細めた、とじた、見えていないほんの数秒になにが起こった?春の夢に合わせてナイフを振りかざす少年、脆すぎるなあ、みんな、みんな、思い出としてダンボールに押し込めるには、まだはやすぎる、退化した土壁みたいに剥がれ落ちる未来になる、剥落していく心、花屋に入って、回転寿司に行って、ゴミ捨て場の横で、喫茶店に入る、すべてと向き合っている、大丈夫だ、幼いころの自分をもみ消すみたいに、知識や色を増して、

呼吸を引っこ抜くみたいに覆いかぶさる、払拭、

大人になるねーぼくたちは、どこまでも

終わりに近づく